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為替リスクとは?円安・円高でオルカンやS&P500の評価額が変わる理由

こんにちは。
資産形成をする上で、積立NISAの活用はとても重要だと感じています。

「S&P500の伸びがすごいから、今のうちに積み立てよう」
「オルカン(全世界株式)は分散ができるから、初心者でも始めやすいらしい」
そんな声を目にする機会が増えました。

実際に投資を始めて、評価額がプラスになっているのを見て、少し嬉しくなっている方も多いのではないでしょうか。
私もその一人です。

ただ、ここで一度だけ、冷静に考えておきたいことがあります。
それは、
「今の利益は、本当に株価が上がったおかげだけなのか?」
という点です。

実は、海外資産に投資するインデックス投資には、避けては通れない「為替リスク」という要素が含まれています。
今回は、自分自身の資産を守り、育てていくために知っておきたい「為替と投資の関係」について、私なりに整理してみました。

目次

私たちが買っている「オルカン」と「S&P500」の正体

まずは基本的な確認からです。
私たちが購入している、
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)や、S&P500に連動する投資信託は、日本円で購入しています。

しかし、その投資信託が実際に保有しているのは、アメリカのアップルやマイクロソフトなど、海外企業の株式です。
これらの株は、当然ドル建てで取引されています。

つまり、私たちの投資信託の価値は、次の2つの要素で決まっています。

  • 株価そのものの価値(ドル建て)
  • 為替レート(1ドルが何円か)

どうしても株価ばかりに目が向きがちですが、実際には「為替」も運用成績に大きな影響を与えています。

為替リスクとは何か

「リスク」と聞くと、危ないもの、避けるべきもの、という印象を持つかもしれません。
ですが、投資の世界で使われるリスクとは、「価格の振れ幅」を意味します。

為替リスクとは、
円建てで見た資産の価値が、為替レートの変動によって増えたり減ったりすることです。

円安が追い風になるとき

たとえば、
1ドル=100円だったものが、1ドル=150円になると、ドルの価値は円に対して大きく上がります。

ドル建てで保有している海外株を円に換算すると、株価が変わっていなくても、評価額は1.5倍になります。
最近のインデックス投資の好成績は、株価の上昇に加えて、この「円安の影響」も重なっている状態だと考えられます。

円高が逆風になるとき

一方で、
1ドル=150円から、1ドル=100円へと円高が進んだ場合はどうなるでしょうか。

株価が順調でも、円に換算したときの評価額は大きく下がります。
株価が5%上昇しても、為替が10%円高になれば、円ベースの資産はマイナスになることもあります。

これが、為替リスクの分かりやすい一例です。

【具体例】為替でここまで変わる評価額

イメージしやすいよう、簡単な数字で見てみます。
※手数料などは考慮していません。

株価上昇+円安の場合

スタート時
1ドル=140円
株価:100ドル

1年後
1ドル=150円
株価:110ドル(10%上昇)

この場合、評価額はおよそ118万円になります。
株価の上昇に加えて、円安の影響で利益が大きくなっています。

株価上昇+円高の場合

スタート時
1ドル=140円
株価:100ドル

1年後
1ドル=120円
株価:110ドル(10%上昇)

評価額は約94万円です。
株価は上がっているのに、円高の影響で元本割れしています。

株価下落+円高の場合

スタート時
1ドル=140円
株価:100ドル

1年後
1ドル=120円
株価:90ドル(10%下落)

評価額は約77万円になります。
相場の下落局面では、株価下落と円高が同時に起こるケースもあります。

為替ヘッジは必要なのか

投資信託の中には「為替ヘッジあり」という商品もあります。
これは、為替の変動による影響を抑える仕組みです。

一見すると安心に思えますが、為替ヘッジにはコストがかかります。
特に現在は、日本とアメリカの金利差が大きく、このコストが運用成績を押し下げる要因になることがあります。

そのため、長期投資を前提としたオルカンやS&P500では、
「為替ヘッジなし」を選ぶ考え方が一般的です。

為替リスクとどう向き合うか

為替を正確に予想することは、プロでも難しいと言われています。
だからこそ、私たちが取れる選択肢は限られています。

時間を分散する

一度に大きな金額を投資すると、円安のピークで買ってしまう可能性があります。
毎月コツコツ積み立てることで、為替の上下を平均化できます。

長期目線で考える

短期的には為替の影響が大きく見えますが、
10年、20年という長期で見れば、企業の成長が為替の影響を上回ることが期待できます。

円だけに依存しないという考え方

為替リスクは、「怖いもの」ではなく、
日本円だけを持ち続けるリスクを分散しているとも考えられます。

将来、大きな円安が進んだ場合、
ドル建て資産を持っていることが、生活を守る一つの手段になるかもしれません。

今、私たちが肝に銘じておきたいこと

新NISAを始めたばかりの人の多くは、円安によるプラスの局面しか経験していません。
そのため、少し円高に振れただけで不安になり、売却してしまう可能性があります。

でも、私たちがインデックス投資を選んだ理由は、
世界経済の成長に期待したからではないでしょうか。

円高になれば、同じ金額でより多くの口数が買える。
そう考えられる知識があるだけで、行動は大きく変わります。

まとめ:為替を理解して、淡々と続ける

オルカンやS&P500への投資は、株に投資しているだけでなく、通貨の持ち方を選んでいる側面もあります。

今の利益には、円安の影響が含まれているかもしれません。
将来、円高による厳しい時期が来る可能性もあります。

それでも、為替の仕組みを理解していれば、必要以上に動揺せずに済みます。
投資は、誰かと競うものではなく、自分自身の将来のためのものです。

私も、すべてを理解してから投資を始めたわけではありません。
だからこそ、少しずつ学びながら、淡々と続けていきたいと思っています。

一緒に、焦らず、無理せず、資産形成を続けていきましょう。

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