こんにちは。
「貯金は美徳である」。
私たちは幼い頃から、そう教わってきました。
汗水垂らして働いた大切なお金を銀行に預け、通帳の数字が増えていくことに安心を覚える。
この感覚は、日本人の真面目さを象徴する、とても自然な価値観だと思います。
私自身も、長い間「貯金さえしていれば大丈夫」と思っていました。
お金について学ぶまでは、銀行預金以外に選択肢があるとは、正直考えたこともありませんでした。
しかし、日本の外に目を向けてみると、私たちが当たり前だと思ってきたお金の置き場所が、世界ではまったく違うことに気づかされます。
そしてその違いが、時間の経過とともに、無視できない資産格差を生んでいるのです。
日本人はなぜここまで「現金」を好むのか?
日本銀行が公表している「資金循環統計」を見ると、日本の家計がどのように資産を持っているかが分かります。
日米欧でここまで違う家計の資産構成
【家計の金融資産構成の比較(2024年3月期)】
■ 日本
・現金・預金:52.6%
・保険・年金等:25.4%
・株式・投資信託:16.7%
・その他:5.3%
■ 米国
・現金・預金:12.6%
・保険・年金等:27.5%
・株式・投資信託:53.7%
・その他:6.2%
■ 欧州(ユーロ圏)
・現金・預金:35.5%
・保険・年金等:30.2%
・株式・投資信託:30.1%
・その他:4.2%
データ出典:日本銀行 調査統計局「資金循環の日米欧比較」
「貯金=安全」という価値観が生まれた背景
日本人が特別に臆病だから、という話ではありません。
高度経済成長期から長く続いたデフレの時代では、貯金は合理的な選択でした。
銀行に預ければ利息がつき、物価はほとんど上がらない。
現金を持っているだけで、実質的に得をする時代が確かにあったのです。
問題は、時代が変わったにもかかわらず、価値観だけが置き去りになっていることだと、私は感じています。
数字で見る、日本と世界の決定的な差
過去20年で広がった家計資産の伸び率
2003年から2023年までの家計金融資産の伸び率を比較すると、以下のようになります。
・米国:約3.3倍
・欧州:約2.3倍
・日本:約1.4倍
日本の資産が増えにくい理由
日本の資産増加の多くは、運用益ではなく「追加の貯金」によるものです。
米国では、投資した資産そのものが時間とともに成長してきました。
一方で日本では、労働収入を積み上げることで、ようやく資産が増えてきた構造です。
なぜ今、「貯金だけ」がリスクになるのか
インフレによる実質的な目減り
仮に物価が年2%上昇し、銀行預金の金利が0.02%だった場合。
100万円の実質的な価値は、1年後には約98万円分になります。
投資をしないことで失われる「時間」
月5万円を30年間積み立てた場合のシミュレーションでは、以下のような差が生まれます。
・利回り0.001%(預金):約1,800万円
・利回り5.0%(想定・世界株投資):約4,161万円
シミュレーション出典:金融庁 資産運用シミュレーション
海外ではなぜ投資が当たり前なのか
海外では、投資は特別な行動ではありません。
金融教育や制度の仕組みが、自然と投資を後押ししています。
私が「貯金しか知らなかった」頃の話
私自身、以前は貯金以外の選択肢をほとんど知りませんでした。
投資は怖いものだと思っていました。
ですが、お金について学ぶ中で、「何もしないことにもリスクがある」と気づきました。
そこから少額で投資を始め、考え方が少しずつ変わっていきました。
まとめ|気づけた今が、一番若い
ここまで読んで、「もっと早く知りたかった」と感じた方もいるかもしれません。
私も同じ気持ちでした。
ですが、今この事実に気づけたこと自体が、大きな一歩です。
新NISAなど、少額から始めやすい環境も整っています。
完璧を目指す必要はありません。
知ること、そして少し行動すること。
その積み重ねが、30年後の景色を変えると私は思っています。
一緒に、無理のない形で資産形成を続けていきましょう。
